楽語薬語
(随時追加)
・余勢を駆る(よせいをかる)
何かをやり遂げた勢いに乗って別のことをやり遂げようとする。はずみに乗じる。
「予選で大勝した余勢を駆って一気に決勝戦まで勝ち進む」
・随伴(ずいはん)
❶供としてついていくこと。また、供として連れていくこと。
❷ある事にともなって、他の事が起こること。
「事業拡張に随伴する諸問題」
・返す刀(かえすかたな)
あるものを攻撃した余勢をかって、間を置かずに他に攻撃の矛先を転じること。返し刀。
「政府を攻撃した返す刀で与党を非難する」
・産気づく(さんけづく)
今にも子供が生まれそうな状態になる。
「深夜に産気づく」
・首が据わる(くびがすわる)
乳児の首が、しっかりしてくる。
👉「首が座る」と書くのは誤り。
・既定路線(きていろせん)
以前から決定していることがらや、方針、方向性などのこと。また、その決まっていることそのもの、すでに確立されているものなど。
・フォーク並び
トイレ・ATM・窓口などが複数ある所に並ぶ際、列を一つにし、あいた所に先頭の者が入る方式。1列になっていたものがフォークのように分岐していくことからの呼び名。
先端を三つに割ってとがらせてある、フォーク兼用のスプーン。
・嘯く(うそぶく)
①平然として言う。「運が悪かった、と嘯く犯人」
②大きなことを言う。ほらを吹く。「世界一になってみせると嘯く」
・産養(うぶやしない)
中古行なわれた、子供の将来の多幸と産婦の無病息災を祈る儀式。また、そのときの贈り物。産立うぶたち・うぶたて。産屋うぶや。お七夜。
・笑納(しょうのう)
贈り物をするとき、つまらない物ですが笑ってお納めください、の意でいう語。「笑納下されば幸いに存じます」
・笑覧(しょうらん)
〔笑いながら見てくださいの意〕
自分の物を他人に見てもらうことをへりくだっていう語。「御笑覧を乞う」
・温雅(おんが)
おだやかで上品なさま。「平明温雅な歌風」
・精彩・生彩(せいさい)
1 美しいいろどり。鮮やかなつや。「―に富んだ色調」
2 生き生きとした感じ。活気ある姿・ようす。「―に欠ける話し方」
・心の駒に手綱許すな(こころのこまにたづなゆるすな)
過ちを犯さないように、常に心を引き締めよというたとえ。
👉「駒」は馬のこと。「引かれなば悪しき道にも入りぬべし 心の駒に手綱許すな」という古歌より。
何故かロデオを思い出した。「意馬心猿」という言葉もありますね。
・ちんちんかもかも
〔俗〕男女の仲がきわめてむつまじいこと。いちゃいちゃしていること。
👉語源 https://gogen-yurai.jp/chinkamo/
使われてるの見たことないんだが面白いので載せた😅
・膝が笑う(ひざがわらう)
長い急な下りで太股の筋肉が疲れ踏ん張りが効かなくなる状態。いわゆる「膝がガクガクする」こと。
👉Twitter等でよく「生まれたての子鹿」に例えられるのはこのことかな?
・櫛の歯が欠けたよう(くしのはがかけたよう)
切れ目なく続くべきもの、そろって並んでいるはずのものが、ところどころ欠けているさま。「次々に客が座席を立ち、会場は櫛の歯が欠けたようになる」
👉「櫛の歯が抜けたよう」とするのは誤り。
・怯懦(きょうだ)
臆病で気が弱いこと。「己の怯懦を恥じる」
・喜捨(きしゃ)
進んで寺社、僧や貧者に金品を寄付すること。「托鉢僧に喜捨する」
・乗り掛かった船
物事を始めてしまった以上、中途でやめるわけにはいかないことのたとえ。
👉乗って岸を離れた船からは下船できないところから。
・画する(かくする)
物事をはっきり分ける。区分する。
「一線を画する」 「新時代を画する事件」
・ガン見(がんみ)
じっと見ること。凝視すること。
「相手が振り返るまでガン見する」
👉「がんがん見る」の意。
・死んだ子の年を数える
今となってはどうしようもない過去のことを悔やんだり愚痴を言ったりすること。
・鉄槌を下す(てっついをくだす)
厳しく処罰する。「汚職議員に鉄槌を下す」
・ベル‐エポック(フランスBelle Époque )
二〇世紀初めから第一次大戦までの平和で豊かな時代。特に、シャンソン、演劇、美術などが栄えた、パリにおけるその時代。
👉「良き時代」の意。
・五徳(ごとく)
金属や陶器で作った3本または4本脚のある輪。火鉢や炉の火の上にかぶせて立て、やかんや鉄瓶などをかける。
・焼け太り(やけぶとり)
火災にあったことで、かえって生活や事業の規模が大きくなること。
「保険をかけていて焼け太りした店」
👉やけ食いして太ってしまった、という意味ではない。
・起きて働く果報者(おきてはたらくかほうもの)
健康で働けることは何よりも幸せだということ。
👉「果報者」は、幸せ者の意。
・画策(かくさく)
はかりごとをめぐらすこと。また、そのはかりごと。
「乗っ取りを画策する」
👉多く悪い意味で使う。
ずっと「がさく」と読んでた😅
・耳年増(みみどしま)
若くて経験に乏しいのに、聞きかじりの知識だけは豊富な女性。
👉多く性的な知識についていう。
・デラシネ (déraciné)
フランス語で根なし草、転じて故郷や祖国から離れたもしくは切り離された人。
・衆寡敵せず(しゅうかてきせず)
少数の者が多数を相手に戦っても、勝ち目はないことをいう。
👉類語は「多勢に無勢」
・ダモクレスの剣(ダモクレスのつるぎ 英語:sword of Damocles、Sword of Damocles)
栄華の最中にも危険が迫っていること。
👉王位をうらやむ廷臣が王座に座らされ、頭上に毛一本でつるされた剣に気づく故事から。ケネディ大統領が国連演説(1961年)で引用。
・練度(れんど)
学問や技術などを習得した度合い。熟練度。
「まだまだ練度が足りないのか、3回に一度成功すればいい方だ」
👉「経験値」の方がよく使うかな?
・脛に傷持つ(スネにキズもつ)
やましい過去や隠している悪事がある。
「脛に傷持つ身」
「私も脛に傷持つ身なので、とやかくは言えない」
・直諫は一番槍より難し(チョッカンはイチバンやりよりかたし)
主君に向かって遠慮無く非を諫(いさ)めることは、戦場で真っ先に敵陣に突入する以上の勇気がいる。目上の人に直言することは非常に難しいこと。
・一衣帯水(いちいたいすい)
狭い海峡や小さな川を隔てて、近接していること。極めて密接な関係。
「日中両国は一衣帯水の間にある」
「一衣帯水の地」
👉「一」+「衣帯」+「水」。「一」は一筋の意。「衣帯」は帯。「水」は川や海などのこと。細長い川や海峡を一筋の帯に見立てた表現。
・ばらん
弁当箱や折り詰めなどで、料理と料理の間に入れる薄い仕切り。現在は多くプラスチックなどの人工素材でつくられる。
👉ハランの葉を用いたところからの名。
・猫を追うより魚をのけよ
猫を追い払うよりも魚を取りのぞくほうがよい。末梢まっしょう的なことにこだわるのではなく、根本を正すべきだということ。猫を追うより皿を引け。
・食む(はむ)
(獣類が)食べる。
「牛が草を食む」「獣類相食む」
・株連蔓引(しゅれんまんいん)
株やつるがつらなっているように、関係した者が残らず罰せられること。
👉蘇轍の文より。 「株連」は一人の罪の罰が数人をまきぞえにすること。「蔓引」は互いに引き連なること。つるのように連なること。
永井荷風『断腸亭日乗』の昭和三年(1928年)9月18日に「昔より株連蔓引といふ熟語あり。何を苦しんで芋蔓といふが如き田舎言葉を用るにや」の記述あり。
・一目十行(いちもくじゅうぎょう)
ひと目で一〇行の文字を読むこと。読書力の優れていること。
・焦土戦術(しょうどせんじゅつ)
退却に際して、敵に利用されないように、あらゆる施設や資材などを焼却・破壊する戦術。
・ムーディー(moody)
ムードのあるさま。
「ムーディーな音楽が流れる」
👉和製英語。原義は「不機嫌な」。
・対症療法(たいしょうりょうほう)
根本的な対策とは離れて、表面に表れた状況に対応して物事を処理すること。
「対症療法では問題は解決しない」
・同床異夢(どうしょういむ)
表向きは同じ立場でありながら、考えや思惑が異なっていること。
👉寝床は共にしても見る夢は別の意から。
・起草(きそう)
草案や草稿を書き始めること。
「法案を起草する」
・知る者は言わず、言う者は知らず
物事を深くよく理解している人は、そのことを軽々しく口に出さないが、 よくしゃべる人は、本当のことをよく分かっていないためである。
👉老子の「知者不言、言者不知」
・サイコメトリー(psychometry)
科学的に証明されていない超能力の一種。物体に触れることにより、そこに残された人の記憶を読み取る能力・現象。
・女衒(ぜげん)
女性を遊女屋などに売ることを業とした人。
👉「衒」は売る意。
・風合い(ふうあい)
手触りや外観から受ける織物全体の感じ。
「絹のような風合い」
・父子鷹(おやこだか)
一つの目標に向かって努力する父と息子をいう語。
👉小説家・子母澤寛(しもざわかん)の小説『父子鷹』に由来する。最近では「父子」ではなく「親子鷹」とも表現され、性別を問わないようになっている。
・灯火親しむべし(とうかしたしむべし)
涼風が立ち、夜も長くなる秋は、灯火のもとで読書をするのにふさわしいということ。
👉唐の韓愈の詩に基づく。
・諳んずる(そらんずる)
そらで覚える。暗記する。暗誦する。そらんじる。
「漢詩を諳んずる」
・猟官(りょうかん)
官職を得ようとして奔走すること。
「猟官運動をする」
・バロメーター(barometer)
水準や状態を知る目印になるもの。指標。
「食欲は健康のバロメーター」
・劣情(れつじょう)
性的な欲情や感情をいやしんでいう語。
「劣情を催す」
・外様(とざま)
組織の中などで、主流ではなく傍流の人。よそ者。
「外様だと出世は難しい」
・忽せにしない(ゆるがせにしない)
物事をいい加減にしない。おろそかにしない。
「一点一画も忽せにしない」
👉「忽」はおろそかにする意。
粗忽(そこつ)の「忽」。
・暇乞い(いとまごい)
別れを告げること。別れの挨拶。
「故郷に帰りますので暇乞いに参りました」
・剰え(あまつさえ)
そのうえ。おまけに。
「自転車がパンクしてしまった。剰え雨も降ってきた。」
👉「あまりさえ」の転。
多く悪いことが重なるときに使う。
・終の住処(ついのすみか)
死ぬまで住むところ。
「これがまあ終の住処か雪五尺」
・我が意を得たり(わがいをえたり)
自分の考えと一致する。
「我が意を得たりとうなずく」
・蜀犬日に吠ゆ(しょっけんひにほゆ)
見識の低い者が卓越した人物の言動を見て、やっきになって非難するたとえ。
・襠(まち)
衣服や袋物で、幅や厚みの足りないところに加える布。
「襠を入れる」
・俗耳に入り易い(ぞくじにはいりやすい)
世間の人に受け入れられやすい。
「俗耳に入り易い例をあげて話す」
(否定的な意味合いでつかわれる場合が多い気がするけど、実際はどうでしょうか)
・内応(ないおう)
味方を裏切ってひそかに敵に通ずること。内通。
「敵に内応する」
・已んぬる哉(やんぬるかな)
どうしようもない。もうおしまいだ。
「万策尽きた。やんぬるかな」
👉「やみぬるかな」の転。
「どうとも、勝手にするがよい。やんぬる哉。」(走れメロス)
・紫煙(しえん)
・孤掌難鳴(こしょうなんめい)
何事も一人の力だけでは成し遂げるのが難しいということ。
孤掌、鳴らし難し。
👉単糸線とならず、片手で錐は揉めぬも同義語。
※出典は『韓非子』功名
・恬として(てんとして)
平気でいるさま。平然。
「恬として恥じない」
※無欲恬淡の「恬」である。
漢和辞典で「恬」を調べると静か、穏やか、安らか、こだわらないといった語義が並ぶ。
こんな風に生きたいのう。
・ショールーミング(showrooming)
実店舗で好みの商品を見つけてもその場では買わず、実店舗より価格の安いオンラインショップを探し出して購入する消費行動。
この逆がウェブルーミング(webrooming)
※どちらもあるある😊
・茶筅(ちゃせん)
抹茶を点(た)てる時、茶をかきまわして泡を立てる道具。
※抹茶は「入れる」のではなく「点てる」というのが面白い。
・喫茶養生記(きっさようじょうき)
鎌倉前期の茶道書。栄西著。
茶に関する日本で最古の書。
※栄西は臨済宗の開祖ということ位しか知らなかったがこんな本書いていたとは。
昔は茶は薬だったんだね。
でも今もそうか。
・性癖(せいへき)
①性質上のかたより。癖。
②性的交わりの際に現れる癖・嗜好。
👉「性」を性質ととるか性交ととるかで意味が分かれる。
本来の意味は①だが僕の使っているデジタル大辞泉は②の意味を(誤用として)載せている。
・アーシング(earthing)
素手や素足で直接自然物に触れること。
※最近ツイッターで目にした言葉。
どこまで普及し使われてるのかは知らない。
なんとなくガソリンスタンドでの給油時にペタペタ手で触るアレを思い出した。
・油紙に火のついたよう(あぶらがみにひのついたよう)
ぺらぺらよくしゃべるさま。
油に火のついたよう。
👉油紙は厚手の和紙を防水加工したもの。
・油を流したよう(あぶらをながしたよう)
海などの水面が波もなく穏やかなさま。
「油を流したような海」
・鼻下長(びかちょう)
女性に甘く、だらしないこと。また、そのような男。
👉鼻の下が長い男の意。
「工場長」ともいう。
こちらは「口上長」つまり口の上が長い意にかけている。
色んな言い方があるもんだ(^^)
・採譜(さいふ)
民謡など口承されてきた音楽や、録音された音楽の旋律や曲調を楽譜に書き取ること。
「各地の民謡を採譜して回る」
※「さいふ」といえば財布しか知らなかった。
こんな言葉があったんだ😳
・累が及ぶ(るいがおよぶ)
巻き添えを食う。
「親兄弟に累が及ぶ」
・壟断(ろうだん)
利益をひとりじめすること。
👉「壟」は丘の意味で「孟子」の中の故事から。
・鍵っ子(かぎっこ)
親が勤めなどで留守のため、いつも家の鍵を持たされている子供。