日日遊心

幸田露伴の歴史小説【運命】の現代語勝手訳その他。Done is better than perfect.無断転載お断り。

幸田露伴「運命」33

【訳】 以前上奏して諸藩を削るのを諫めた高巍は、言が用いられず、ついに天下動乱になったのを嘆いて、書を奉って、私をどうか燕に使わして一言述べさせてくださいと願い、許されて燕に至り、書を燕王に奉った。 その概略はこうである。 太祖が亡くなってか…

詳説世界史研究15

【インドの風土と人々】モンスーン気候帯。インド=アーリヤ系。ドラヴィダ系。【インダス文明】インダス文明。モエンジョ=ダーロ。ハラッパー。 【アーリヤ人の進入・ヴェーダとヴァルナ制の成立】アーリヤ人。リグ=ヴェーダ。ガンジス川。ヴァルナ制。バラ…

詳説世界史研究14

【ローマの生活と文化】ラテン語。コロッセウム。ローマ法。万民法。ローマ法大全。キケロ。ウェルギリウス。リウィウス。タキトゥス。プルタルコス。プトレマイオス。アウグスティヌス。

詳説世界史研究13

【専制君主政】ディオクレティアヌス帝。専制君主政。コンスタンティヌス帝。コンスタンティノープル。【西ローマ帝国の滅亡】テオドシウス帝。東ローマ帝国(ビザンツ帝国)。西ローマ帝国。 【原始キリスト教】キリスト教。イエス。ペテロ。パウロ。使徒。…

詳説世界史研究12

【ローマ帝国】アウグストゥス。元首政。ローマの平和。五賢帝。トラヤヌス帝。【3世紀の危機】マルクス=アウレリウス=アントニヌス帝。軍人皇帝の時代。コロヌス。コロナトゥス。

詳説世界史研究11

【内乱の1世紀】グラックス兄弟。スパルタクス。ポンペイウス。クラッスス。カエサル。三頭政治。ガリア遠征。ユリウス暦。アントニウス。レピドゥス。オクタウィアヌス。クレオパトラ7世。アクティウムの海戦。

詳説世界史研究10

【地中海征服】分割統治。カルタゴ。ポエニ戦争。属州。ハンニバル。ザマの戦い。【ローマ社会の変容】ラティフンディア。閥族派。平民派。

詳説世界史研究9

【エトルリアとローマ】ラテン人。ローマ。エトルリア人。【ローマ共和政の成立】貴族。平民。コンスル。元老院。護民官。平民会。十二表法。リキニウス・セクスティウス法。ホルテンシウス法。独裁官。

詳説世界史研究8

【ヘレニズム文化】ヘレニズム文化。世界市民主義。エピクロス派。ストア派。エウクレイデス。アルキメデス。ムセイオン。

詳説世界史研究7

【アレクサンドロス大王とヘレニズム時代】アレクサンドロス3世。東方遠征。アレクサンドリア。アンティゴノス朝マケドニア。セレウコス朝シリア。プトレマイオス朝エジプト。ヘレニズム時代。

詳説世界史研究6

【ギリシアの生活と文化】オリンポス12神。ホメロス。ヘシオドス。アイスキュロス。ソフォクレス。エウリピデス。アリストファネス。イオニア自然哲学。タレス。ピタゴラス。ソフィスト。ソクラテス。プラトン。アリストテレス。ヘロドトス。トゥキディデ…

幸田露伴「運命」32

【訳】 景隆は大軍功なく、退いて徳州の守りについた。黄子澄はその敗北を帝に報告せず、十二月になってかえって景隆に太子太師の官に就かせた。燕王は南軍を寒さに乗じて奔命に疲れさせようと軍勢を出して広昌を攻めてこれを降伏させた。 【原文】 景隆が大…

詳説世界史研究5

【アテネ民主政の歩み】ソロン。僭主政治。ペイシストラトス。クレイステネス。陶片追放。【ペルシア戦争】テミストクレス。デロス同盟。【アテネ民主政の完成】ペリクレス。民会。直接民主政。【ペロポネソス戦争】デマゴーグ。【ポリス社会の変容】テーベ…

詳説世界史研究4

【市民と奴隷】奴隷制度。アクロポリス。アゴラ。【スパルタの社会と国家】ペリオイコイ。ヘイロータイ。【戦術の変化と貴族政の動揺】重装歩兵。

幸田露伴「運命」31

【訳】 景隆が炳文に代わると、燕王はその五十万の兵を怖れずに、その~敗兆を指摘して私がこれを虜にするだけだといい、諸将の言を用いずに、北平を世継ぎに守らせ、東に出て、遼東の江陰侯呉高を永平より追い出し、転じて大寧に至って~に入った。景隆は燕…

詳説世界史研究3

【エーゲ文明】クレタ文明。クノッソス。ミケーネ文明。トロイア。貢納王政。暗黒時代。 【ポリスの成立と発展】アクロポリス。ポリス。アテネ。スパルタ。植民市。ヘレネス。バルバロイ。

詳説世界史研究2

【パルティア】バクトリア王国。ヘレニズム文化。アルサケス朝パルティア。絹の道(シルク=ロード)。【ササン朝】シャープール1世。エフタル。ホスロー1世。【イラン文明】アヴェスター。マニ教。 ・ササン朝美術の技術や様式は飛鳥・奈良時代の日本にも伝…

昆虫はすごい(光文社新書)

youtubeで養老先生のお話を聴いたこともあって読み出した。 まだ少し読んだだけだが以前読んだ「たたかう植物」(ちくま新書)のいわば昆虫版で面白い。あれやこれやの生存戦略、大変なのは人間だけではない。 というか、人間がこうした植物や虫の方法をパク…

詳説世界史研究・1

アケメネス朝。ダレイオス1世。サトラップ。王の目・王の耳。ペルシア戦争。ゾロアスター教。 ゾロアスターというとニーチェが思い起こされる。

幸田露伴「運命」30

【訳】 李景隆は大軍を率いて燕王を討とうと北上した。帝は北方を憂う必要はなくなったとして文治に専念し、儒臣の方孝孺らと周礼の制度を討論して日々を送ったがこの間において監察御史の韓郁(韓郁或は康郁)というものが時事を憂い上書を奉った。その内容…

幸田露伴「運命」29

【訳】 景隆の幼名は九江だが、戦功もないのに大将軍となったのはなぜか。黄子澄、斉泰が推挙したのも別に理由のあることであった。 景隆は李文忠の子であって文忠は太祖の姉の子にしてなおかつ太祖の子となった者であった。これに加え文忠は重厚な人柄で学…

幸田露伴「運命」28

【訳】 炳文の一敗は~、帝は炳文が敗れたのを知って怒って用いず、黄子澄の言に従って李景隆を大将軍とし斧鉞を与え炳文の代わりとしたので大事はほとんど去った。景隆は貴族のお坊ちゃんで趙括の類だったからである。趙括を推して廉頗を代えたこと。建文帝…

幸田露伴「運命」27

【訳】 八月、耿炳文らは兵三十万を率いて真定に至り徐凱は兵十万を率いて河間に駐留した。炳文は老将で太祖の創業時の功臣だった。かつて張士誠と戦って長興を守ること十年、大小数十戦を戦って勝たなかったことはなくついに士誠をして~を~太祖が功臣を~…

幸田露伴「運命」26

(訳) 燕王が挙兵した建文元年七月より、恵帝が国を譲った建文四年六月までは戦乱の続いた歴史であって今そのひとつひとつを記すのは面倒だ。詳細を知りたければ明史と明朝紀事本末などを読んで考えればよい。今はただその概略と燕王と恵帝の性格風貌について…

幸田露伴「運命」25

【訳】 煙は盛んに昇り火はついに燃えだした、剣は抜かれて血は既に流された。燕王は堂々と旗を進め馬を出した。天子の暦を使わず、あえて建文の年号をやめて洪武三十二年と称し道衍を参謀とし、金忠を~として機密に参加させ、張玉、朱能、丘福を都指揮僉事…

幸田露伴「運命」24

【訳】 燕王は護衛指揮張玉朱能ら壮士八百人を入れて守らせた。矢も石も未だ飛ばないが~。都指揮使の謝貴は~の兵で王の城を囲み、木の柵で端礼門等の道を断った。朝廷より燕王の爵位を削る詔と王府の官僚を捕らえよという詔が届いた。秋七月、布政使の張昺…

幸田露伴「運命」23

【訳】 天か時か燕王の胸中には暴風吹き荒れ黒雲も飛びたいと欲し、張玉、朱能らの猛将梟雄も眼底に閃光閃いて雷も走るばかりであった。燕府に殺気が満ちるに際して天もまた応じたか、それともそういう時機であったか、強風に豪雨が突然襲った。 ひゅうひゅ…

幸田露伴「運命」22

【訳】 建文元年正月、燕王は長史葛誠〜奏せしめた。誠は帝のためつぶさに燕邸の実情を告げた。ここにおいて誠を~燕に帰らせて内応させた。燕王はさとってこれに備えた。二月になって燕王が参内した。天子の通る道を通り宮殿の階段をのぼって拝せない等、不…

幸田露伴「運命」21

【訳】 建文元年二月、諸王に対し詔があり、文武の役人を切り詰め、官制を改定させないようにした。これもまた諸藩を抑えるための一つの方法であった。夏四月西平侯沐晟が岷王梗が法を破ったことを奏した。よってその護衛を削り、その指揮官宗麟を死刑にし、…

幸田露伴「運命」20

【訳】 諸国がいよいよ削奪されるのが明らかになると十二月になって前軍都督府断事の高巍という者が上書して政を論じた。巍は遼州の出身で節を守り文章が上手かった。才能はそれほどでもないが性格良く、母の蕭氏に仕えて孝行し称賛され洪武十七年表彰された…